総合型選抜入試って何?基本的な知識と対策方法を分かりやすくご紹介します
現在の大学入試には、一般入試だけではなく、推薦入試やAO入試(総合型選抜)という入試方法があります。
今回は、旧AO入試(総合型選抜)についての知識や対策をご紹介します。
元々は私立大学での導入が先行していましたが、2018年度大学入試では、国公立大学で総合型選抜を導入する大学が50%を超え、今後更に増加するものと考えられています。
また、早慶では総合型選抜入試や推薦入試の割合が全体の40%を超えており、大学側も、「この大学で自分は学んでいきたいんだ」という強い希望を持っている学生を入学させたいという意図があるようです。
概要を見ていきましょう。
AO入試&総合型選抜入試とは?
大学や短期大学では、AO入試は令和3年4月入学者対象の試験から『総合型選抜』という名称に変わりました。
専門学校入試ではAO入試という名称で変わりません。
一体この『総合型選抜』入試ってどんな入試なのでしょうか。
総合型選抜とは
一言で言うと、『筆記試験だけに頼らない、主体的な意志を求められる入試』と言われています。
進学先に対する目的意識や意欲が明確で、尚且つ大学との相性や適正、個性や能力評価される入試方法で、『どうしてもこの大学で学びたい!』という強い意志が大切です。
評価されるされる3要素
大学入試では、以下の3要素が評価対象となります。
- 知識や技能
- 判断力や思考力、表現力
- 多様性や主体性、協調性
今までの大学入試では、①と②の判断はついたものの、③については評価に限界があることが問題視されてきました。
筆記試験だけでの合否は、主体性や多様性、協調性等の『自分とは異なる誰かと問題を共有し、共に解決に導く事が出来る力』を試すことが出来ないという視点から生まれたのがAO入試(現在の総合型選抜入試)の根本です。
社会で活躍できるよになる為には、どのような知識や技術を持ち、意欲や目的意識がどれだけ明確かを総合的に判断する入試方法に舵を切ったということになります。
総合型選抜入試方法
では実際に、総合型選抜入試とはどのよう入試を行うのか、説明していきます。
総合型選抜は学校からの推薦状が不要
高校の指定校推薦や一般推薦は、学校からの推薦状が必要ですが、総合型選抜入試は推薦状が不要で受験できる点がポイントです。
学校推薦型選抜入試は、高校で内申や課外活動、人物評価によって合否が決まりますが、総合選抜型入試は受験大学側が求める人物像本人のアピールが合致するかどうかが合否のポイントとなる為、入念な大学情報入手や、自分がその大学に入りたい志望理由、大学で学んだ先の展望もある程度描いておくことが必要です。
総合選抜型選考方法
選考方法も各大学によって様々で、以下の種類の組み合わせによって選考していくことが殆どです。
- 小論文…大学側から与えられたテーマについて述べたり、志望理由をまとめたり、文献を読んだ上で論述したりする。
- 面接…入学の意志や本人の適正を見る。
- グループディスカッション…複数の受験生であるテーマについて論議をしてもらう。表現力や思考力、論理的に考える力などが見られる。
- 実技試験…芸術系や体育学部系で多く実施される。
- セミナー…ある講義を受けてもらい、講義受講後に筆記試験やディスカッションを行う。
- 学力試験…筆記試験行う大学もある。
- 書類審査…志望理由書や活動報告書等の提出を求められる大学がある。
期間
例えば私立大学での場合、6月頃から各大学のホームページにて入試情報が公開されます。
7月頃から願書の配布が始まり、8月~12月にかけて選考が行われることが多いです。
国立大学は市立大学に比べると比較的遅く、9月から翌年の1月頃まで出願を受け付けている大学もあります。
気を付けなければいけないことは、出願前に『エントリー』とい手続きをしなければいけないという点です。
総合型選抜を出願するための手続きで、例えば事前にweb登録をしたり、オープンキャンパスへの参加を必須としたり、こちらも各大学によって様子が異なります。
事前に必ず志望校のチェックをしておきましょう。
出願制限
総合選抜型入試の募集要項を見ると、他大学との併願を許可していなかったり、併願をしたとしても、その大学での合格した場合は必ずそこの大学へ入学しなければいけない、といったような条件を提示している大学が非常に多いのが特徴です。
一般入試では、学力試験を受ける代わりに併願は自由で、自分が興味のある復習の大学受験し、合否によって実際に入学する大学を選択出来る為、総合選抜型入試は『大学側の募集要項をしっかりと理解し、その学校に強い入学意志がある』場合には非常に有効な入試形態と言えます。
総合選抜型入試のメリット
総合選抜型入試メリットについていくつかご紹介します。
学力で輪切りにされない
一般入試は、学力によって合否が評価されますが、総合選抜型入試は自分が志望する大学で学びたいという強い意志を持っている事が最大の評価のポイントになります。
例を挙げてみると、課外活動でボランティア活動を続けている、部活動で成績を残している、自分が研究し続けているものがある、等の、学力以外の活動をしっかりと大学にアピールできることが合否に左右します。
推薦入試でも学力試験が行われることが多いので、『勉強より自分のやりたいことや興味があることに心血を注いできました!』という人には有効な入試です。
チャンスが広がる
前述でもお伝えした通り、総合選抜型入試は入試時期が早く、結果が出るのも早いため、万が一合格を手に入れることが出来なかった場合は一般入試で再びトライすることが可能です。
大学へのチャンスが広がり、総合選抜型入試が崖っぷちという訳ではないため、気持ちの上でもプレッシャーは少ないでしょう。
総合選抜型入試デメリット
では、逆にデメリットはどのようなことが考えられるのか、ご紹介します。
入学後の学力差
総合選抜型入試で合格した場合、一般入試を経験した人に比べると勉強量が圧倒的に違います。
学力以外の活動で合格している為、大学の勉強についていける力が身に付いていないと、いざ入学してから、授業が理解できない、単位が取れない等の弊害もあり得る事が起こります。
進学後に自分が苦しくならない様に、『楽をするための総合選抜型入試ではない』ということをしっかりと念頭に置いておきましょう。
併願が出来ない
総合選抜型入試は原則専願が条件です。
合格出来たら、必ずその大学へ入学が必須となります。
複数の大学が候補に入っている場合、総合選抜型入試で一つの大学に絞るということは後々後悔するといことになるかもしれません。
しかし、もし合格できなかった場合は一般入試で再チャレンジすることは出来ます。
まずは、総合選抜型入試に挑戦するなら、『ここ大学が一番行きたい大学だ』とい認識をしっかりと持って臨むことをお薦めします。
まとめ
総合型選抜入試についてご紹介しました。
大学によって試験方式は様々なので、必ず大学のホームページをチェックし、情報収集を行ってくださいね。
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