高卒認定試験の詳しい内容やメリット・費用などを解説します!
「高卒認定試験」という言葉を聞いたことがあるという方はいるかもしれませんが、
詳しい内容についてはよく分からないという方が多いのではないでしょうか?
今回は、高卒認定試験についての詳しい内容や合格のメリット、
費用や難易度まで「高卒認定試験のイロハ」について解説していきたいと思います。
高卒認定試験はどんな試験?
高卒認定試験とは、「高校を卒業した人と同等以上の学力があるかどうか」を認定するための、
文部科学省が実施する試験のことです。
高卒認定試験に合格することによって、
「高校は卒業していないけれど、卒業した人と同等の学力があります」ということを証明することができます。
しかし、この時に注意しておきたいのは、「学力」を証明するということであって、
卒業資格そのものを得られるわけではないという点です。
つまり、高卒認定試験に合格しただけでは、最終学歴は中卒となります。
ただし、履歴書などの学歴には「高等学校卒業程度認定試験合格」と記載することができますので、
そこで中学卒業以上の学歴を示すことは出来ます。
高卒認定試験の詳細について
それではいざ、高卒認定試験を受けたいと思ったときにはどうしたら良いのでしょうか。
次は高卒認定試験の詳細について色々とみていきましょう。
受験資格
高卒認定試験は、「その年度で16歳以上になる人のうち、大学入学資格のない人」が受験できます。
詳しく言うと、高校・中等教育学校・高等専門学校・専修学校高等課程などを卒業していないという事です。
中卒や高校中退、高校在学中の人が対象となりますね。
現在高校に在学中で、不登校状態などで高校に通っていないという人も受験可能です。
試験科目と合格要件
高卒認定試験は全部で8~10科目の試験に合格する必要があります。
合否は科目別に判定されて、
必要なすべての科目で合格して初めて「高卒認定資格」を取得することが出来ます。
2020年度の試験科目と合格要件は以下の通りです。
(参考サイト:「文部科学省高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」文部科学省 https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/)
教科 | 試験科目 | 合格要件 |
国語 | 国語 | 必修 |
数学 | 数学 | 必修 |
外国語 | 英語 | 必修 |
地理歴史 | 世界史A | 2科目のうち1科目選択 |
世界史B | ||
日本史A | 4科目のうち1科目選択 | |
日本史B | ||
地理A | ||
地理B | ||
公民 | 現代社会 | 現代社会1科目 または 倫理、政治・経済の2科目 |
倫理 | ||
政治・経済 | ||
理科 | 科学と人間生活 | 科学と人間生活と、 物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎から1科目の 合計2科目 または物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎から3科目 |
物理基礎 | ||
化学基礎 | ||
生物基礎 | ||
地学基礎 |
1回の試験で合格に必要なすべての科目に合格する必要はありません。
合格科目を累積することができます。
すなわち一度合格になった科目は再度試験を受ける必要はありません。
また、高校での取得単位数によっては受験を免除される科目もあります。
特に高2以上まで進級した人には免除科目が発生する場合があるので、早めに確認しておくことをお勧めします。
受験費用
受験料は高卒認定に必要な「受験科目数」によって異なります。
受験科目数 | 受験料 |
7科目以上 | 8500円 |
4科目以上6科目以下 | 6500円 |
3科目以下 | 4500円 |
試験日程や当日の時間割など
高卒認定試験は年に2回実施されます。
2020年度の試験日程は以下の通りでした。
第1回
受験案内 | 令和2年4月6日配布開始 |
出願期間 | 令和2年4月6日から5月12日 |
試験日 | 令和2年8月12日8月13日 |
結果通知 | 令和2年9月8日発送予定 |
第2回
受験案内 | 令和2年7月20日配布開始 |
出願期間 | 令和2年7月20日から9月14日 |
試験日 | 令和2年11月7日11月8日 |
結果通知 | 令和2年12月7日発送予定 |
出願書類や受験案内は文部科学省や各都道府県の教育委員会の窓口、インターネット、電話を通じて取り寄せることができます。
取り寄せには少し時間がかかるため、早めに取り寄せておくようにしましょう。
当日のスケジュールは2020年の場合は下記の通りでした。
1日目 | 2日目 | |
1時間目(9:30~10:20) | 物理基礎 | 倫理 |
2時間目(10:50~11:40) | 現代社会または政治経済 | 日本史(A/B)地理(A/B)いずれか1科目 |
3時間目(12:40~13:30) | 国語 | 世界史(A/B)いずれか1科目 |
4時間目(14:00~14:50) | 英語 | 生物基礎 |
5時間目(15:20~16:10) | 数学 | 地学基礎 |
6時間目(16:40~17:30) | 科学と人間生活 | 化学基礎 |
高卒認定試験を受けるメリットについて
それでは、高卒認定試験を受けるメリットについてみていきましょう。
どのようなメリットがあるのでしょうか?
高校に通いなおすよりも費用がかからない
高校を中退したなどでもう一度高校を通いなおそうとすると、
公立の高等学校で約46万円、私立の高等学校で約100万円の学費がかかってしまいます。(1年あたり)
一方、高卒認定試験の場合、参考書や問題集の代金と受験料しかかかりません。
もし、塾で指導を受けるとしても、多くの場合は月謝単位での支払いとなるので、
再入学をするよりは安く済むと考えられます。
不登校でも合格を目指すことが出来る
高卒認定試験の受験者には不登校の生徒さんがとても多いです。
学校に通いにくくなったり、集団授業についていくのが難しくなって学校に通えなくなってしまった生徒さんでも高卒認定試験合格から大学を目指すことができ、
そちらのルートの方が頑張りやすいという場合があります。
学校に行けなくなってしまったからそこで終わりというわけではなく、
高卒認定試験に合格することで大学受験を目指すことが出来るということも知っておいてください。
高卒認定試験について―まとめ―
高卒認定試験についてみてきました。
高卒認定試験に合格すると、
大学の受験資格が得られたり、一部の国家資格や公務員試験の受験が可能になったり、高卒が必要な民間企業に就職できたりといった利点がたくさんあります。
メリットがたくさんあるのでぜひ合格を勝ち取りたいですね。
高卒認定試験を合格するためには塾に通うことがおすすめです。
受験科目の選定などの相談に乗ってもらえたり、試験合格後のことについても相談することが出来ます。
桜凛進学塾では、一人一人に合った勉強方法や試験日までのカリキュラムなどについても丁寧に指導しています。
高卒認定試験を受験してみようと考えている方は、ぜひ一度桜凛進学塾の無料受験相談にお越しください。
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