【大学入試】有機化学の勉強法とおすすめの参考書を紹介します!
化学をつかって大学入試に臨む人は、有機化学の勉強が必須となってきますね。有機化学の勉強をきちんとしていないと最初からつまづいて痛い目をみることもあります。そこで今回は、基本知識の部分の有機化学の勉強法について紹介しています。ぜひ参考にしてください。
有機化学について
まずは有機化学というのは何か、またその特徴についてみていきましょう。
有機化学科目とは?
有機化学とは、化学の3分野である「理論・無機・有機」のうちの1つです。
有機化学は、「構造式」を使い、物質の構造を理論的に学ぶ学問であるといえるでしょう。
構造式は、炭素を含むさまざまな元素から組み立てられており、その物質の性質や化学反応を予想する手がかりになります。有機化学の学習内容は大きく分けて5つの範囲に分かれます。
まず1つめは、「有機化合物の特徴と分類」です。
有機化合物とはどういったものであるかを学び、勉強の基礎を固める段階なので、しっかり学びましょう。物質の「命名法」や「官能基」の種類といった基本的な部分を把握しておかないと、以降の学習が難しくなります。
基礎を終えたら、「脂肪族炭化水素」、「酸素を含む脂肪族化合物」、「芳香族化合物」、「生活と有機化合物」について勉強していきましょう。脂肪族炭化水素では、炭素分子が単結合、二重結合、三重結合でつながった構造について学びます。
結合のメカニズムを理解すると、その後の勉強がスムーズになるでしょう。
次に、酸素を含む脂肪族化合物では、酸素原子が加わり、アルコールやアルデヒド、カルボン酸などが登場します。
芳香族科化合物では、いよいよ、ベンゼン環をもとに構成される化合物について学びます。
入試では、特に、芳香族化合物がよく出題される傾向にあるので、真剣に取り組みましょう。
最後に学ぶのが、生活と有機化合物です。
繊維や糖類のような身近な物質は、分子量が大きい高分子という有機化合物で構成されています。
有機化学科目の特徴
有機化学は、知識力と思考力の両方が問われる学問といえるでしょう。命名法に始まり、官能基の名前や性質など、暗記する量は膨大です。
しかし、暗記に時間を取られすぎることがないように計画的に勉強することが大切です。
構造決定問題などには思考力が求められます。
暗記と演習を繰り返し行い、理解を深めていきましょう。
有機化学の勉強法
それでは、有機化学の勉強法についてみていきましょう。ここでは基礎知識の学習法について書いています。
命名法
命名法とは、有機化合物のIUPACという組織が統一している法則です。
有機化合物の構造式のなかには、元素の数が多いもの、複雑に見えるものも少なくありません。そのため、すべての人が構造式を理解できるように、名前の付け方が決められているのです。
見慣れない単語が多いですが、いったん覚えてしまえば、教科書に書かれていることを理解しやすくなるでしょう。
命名法を理解するには、まず、炭素の数に注目し、次に結合の種類と官能基に注目しましょう。
命名法では、炭素の数を元に呼び方が決められており、そこに語尾のルールを組み合わせると、簡単に覚えられます。
たとえば、炭素と水素からなる物質で、炭素が1つのものはメタン、炭素が2つのものはエタン、3つのものはプロパンです。
官能基が付く場合も、基本的に語尾を変えるだけです。なお、なかには、ホルムアルデヒド、酢酸などといった特別な呼び名のものもあるので、そういったものは個別に覚えるようにしてください。
官能基
有機化合物の性質は、組み合わせる官能基により異なります。
官能基の性質を理解しないと、なぜこのような化学反応が起きるのか理解できないでしょう。
それぞれの官能基ごとに、酸や塩基との反応しやすさなどの性質が異なるので、有機化学を理解するには官能基の勉強が欠かせません。
また、すべての化合物や化学反応を覚えることはできませんが、官能基の性質を知っていれば、テストに出るさまざまな問題に対応できます。
官能基にはいくつも種類がありますが、まずは代表的なものを押さえ、名称・構造式・反応を覚えておきましょう。
脂肪族化合物
脂肪族化合物は、これから登場する化合物の基礎となるので、しっかり学習しないといけません。
脂肪族化合物とは炭素骨格からなる化合物のことを指し、二重・三重結合について学ぶことができる重要な分野です。
構造は鎖状または、環状をしています。
また、環状といっても共鳴構造をもたないことが、のちに登場する芳香族化合物との違いとして挙げられるでしょう。
最初は炭素と水素だけの物質から学ぶので難易度が低めですが、酸素原子が加わると、覚えることがぐんと増えます。
酸素の数や結合方法、酸素が構造式のどこに位置するかにより、化合物の呼び名も性質も変わるためです。
なかでも、特に代表的なものとして、アルコール・アルデヒド・カルボン酸が挙げられるでしょう。
これら3つの定義と性質は、確実に押さえる必要があります。
芳香族化合物
芳香族化合物は、ベンゼン環を持つ化合物が対象となります。
ベンゼン環にはさまざまな官能基が結合しますが、すべての化合物を覚えるのは不可能です。
代表的なものを優先して知識を身につけ、ほかの部分は思考力でカバーしましょう。
芳香族化合物の主なものとしては、ベンゼン環にアルコール基が結合したフェノール、カルボキシル基がついた安息香酸、ニトロ基がついたニトロベンゼンなどが挙げられます。
芳香族化合物は複雑な反応や性質があり、大学入試でもよく出題される分野です。
化合物の名前や構造だけでなく、頻出の反応式も抑えておくとよいでしょう。
知識力と思考力を組み合わせることが、芳香族化合物を攻略するポイントです。
有機化学のおすすめ参考書
有機化学を勉強する時におすすめの参考書を紹介しています。
鎌田の有機化学の講義
この本は講義形式で有機化学の基礎から解説してくれている参考書です。
学校の授業がイマイチわかりにくいと感じている人は全編通して問題も解きながら、学校で一通り学んだから手早く復習したいという人は講義部分を読み進めて練習問題はある程度飛ばしながら、進めていくと良いでしょう。
有機化学演習
この本は有機化学の暗記事項をまとめた第一章+入試問題でよく出る有機化学の問題をまとめた第二章という章立てになっています。
特筆すべきはその問題の網羅性です。
沢山の問題に触れ、見たことある構造の有機物や見たことある有機化学反応を増やしていくことは入試における得点力に直結するのです。
とりわけ、うっかりミスをしてしまったときに「こんな反応見たこと無いぞ」というようにセルフチェックを働かせられるようになるのが大きいです。
そのため化学を使う受験生はできるだけ入試に出るような有機化学の問題を網羅しておくことが望ましいのです。
繰り返し入試問題を研究した結果集められた問題を解くことによって、実際に入試で見る可能性が高い有機物や反応が自分の脳に染み付いていきます。
化学の新研究
入試で出題される有機化学の問題は、基本的な官能基の構造式や性質を押さえてさえいれば解けるものばかりです。
しかし、中には「これは流石に誰も知らないだろう」というような反応が出題されることもあります。
そういった「知らなくても入試で困らない知識」まで全て網羅した辞書のような参考書が『化学の新研究』になります。
特に高3の2学期以降、過去問を解きはじめるとマイナーな反応や有機物の性質に当たることが増えると思います。
そういった時に、『化学の新研究』の該当するページを参照することによって新しい知識が増えていきます。
有機化学を得意科目にしようーまとめー
有機化学は難しい科目ですが、勉強のコツを覚えて勉強すれば必ず成績は上がります。
桜凛進学塾では、このように成果が上がる勉強の仕方を、生徒さん一人一人に合わせて丁寧に指導しています。部活に打ち込みながら志望校に合格したいと思っていたり、ワンランク上の大学に進学したいと思っているのであれば、ぜひ一度桜凛進学塾の無料受験相談にお越しください。
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