保健室の先生(養護教諭)ってどんな仕事?知られざるその内容とは?
みなさんが学生時代に一度はお世話になったことがある「保健室」。
保健室の役割もどんどん変わってきており、体調不良や怪我だけでなく今では不登校生徒の心のケアなども大切な仕事として求められるようになってきました。
保健室の先生っていつも何してるの?と思う人もいるでしょう。
今回は、保健室の先生(養護教諭)の仕事について詳しくみていきます。
「保健室の先生」(養護教諭)ってどんな仕事があるの?
みなさんは「保健室の先生」と呼んでいたと思いますが、実は正式名称は「養護教諭」といいます。
あまり知られていませんね。養護教諭は日々どのような仕事をしているのかをご紹介します。
体調不良や怪我の生徒への応急処置や病院への付き添い
まずは、体調不良や怪我をした生徒への対応です。
誰でも一度くらいはお世話になったことがあるのではないでしょうか?
転んで擦りむいたところを消毒してもらったり、頭痛や腹痛で一時間ベッドで休んだり・・・。
小学生であれば小さな怪我でも保健室にくるので、毎休み時間は消毒をしたりトゲが刺さったりといった子供たちで溢れています。
中高生ともなれば小さな怪我で保健室にくることはなくなりますが、代わりに頭痛や腹痛などで授業中にベッドで休む人が増えます。
また、部活動なども盛んになり、授業で柔道などもあるので比較的大きい怪我をして保健室にくることも多いです。
骨折の可能性があったり、保健室では対応出来ないという判断をした場合は、応急手当をした状態で病院受診をすることになります。
その際はもちろん一緒に病院まで行き、保護者の方と合流するまでは生徒とともにいることになります。
不登校生徒や悩みを抱えている生徒などへのサポート
養護教諭はスクールカウンセラーのように臨床心理士などの資格はもっていないものの、大学などで心理学の勉強をし、メンタルケアをすることができる教師です。
担任などに相談できない生徒でも養護教諭には相談しやすいという子も多く、放課後などに相談にきたりします。
そのため、どんなに仕事などがたてこんでいても、いつでも生徒の相談に耳を傾けられるようにしておきます。
また、いつでも生徒との壁がないように心の扉を開いておくことが必要となります。
不登校生徒のサポートをするのも養護教諭の大切な仕事となります。
担任や管理職と何度も会議をして、その生徒にとって何が一番良い方法であるかを考えます。
教室に入りにくいけれど学校には来れる生徒に関しては保健室登校を促すこともあり、そのような場合は保健室で一緒に一日を過ごすこともあります。
生徒や教職員の健康診断や健康管理
これはいわゆる「身体測定」や「眼科検診」「歯科検診」などの実施のことです。
このような時は授業中におこなうことがほとんどなので、各教科との調整など(どの学年クラスが何時間目におこなうか)は全て養護教諭が中心となって決めることになります。
全体の統括ももちろんですが、生徒を並ばせたりその際に簡単な保健指導などをすることもあります。
また、その検診で異常が発見された生徒への病院受診の勧告や、例えば心電図で異常があった生徒へのその後の運動制限管理なども養護教諭がみていくことになります。
アレルギーがある生徒も最近特に多くなってきているので、普段からアナフィラキシー症状などが起こった時に使うエピペンの管理をしたり、修学旅行などの行事の時にアレルギー食を省いてもらうなどの調整も養護教諭の仕事です。
教職員の健康診断も養護教諭が中心となって行う学校もあります。
行事の引率やその他
修学旅行や校外学習など宿泊を伴うものから遠足などの宿泊を伴わないものまで、学年単位で動く行事の際は養護教諭が引率します。
生徒の健康について一番詳しくわかっているからです。
修学旅行などでは、必ず1人くらいは発熱する生徒がいるので、その子とずっと一緒に行動することになります。
夜中も看病するのでほとんど眠れないといったことも頻繁におこります。
また、今はコロナウイルスで学校での集団感染を防ぎたいので、学校の消毒作業をしています。
そのような時にも養護教諭が中心となって教職員に指導します。
「保健室の先生」(養護教諭)に向いている性格って?
養護教諭にも向いている性格はあります。
それはどのような性格なのかをみていきましょう。
相手の気持ちに寄り添える
これは一番大切な事かもしれません。
生徒は自分の気持ちを話したくて、養護教諭に聞いてもらいたくて保健室にやってきます。
その時に、生徒の話を否定したり、生徒の話を遮って自分の話をすると生徒はどう思うでしょうか。
「先生に話しても無駄だったな。」「自分のことをわかってくれない。」「もう二度と話しに来るもんか。」と思うのではないでしょうか。
せっかく勇気をだして保健室に話にきてくれた生徒を傷つけるようなことがあっては絶対にいけません。
養護教諭は基本的には生徒の話を傾聴して同意してあげることが大切になります。
それが出来ないと少し養護教諭になるのは難しいかもしれません。
責任感がある
これはどの仕事でもそうだとは思いますが養護教諭も同じです。
まず、意外に知られていないのですが養護教諭は事務作業がとても多いです。
身体測定や検診の記録ももちろん全てデータとして残しておかなければなりませんし、その他にも膨大な量の事務作業があります。
こんなに大変なの?と養護教諭になってから思う人も多いようです。
保健だよりも毎月考えて発行しなければなりません。
しかも、その膨大な量の事務作業をしながら、日々の生徒の応急手当や病院付き添い、行事引率、メンタルケアをしなければならないのです。
だからといって適当にこなすことがあってはなりません。その適当さが生徒の今後の人生に大きな影響を与えてしまう可能性が大いにあるからです。
そのため、いつも責任感をもち、全力で職務にあたらなければなりません。
「保健室の先生」(養護教諭)になるにはどうしたら良い?
養護教諭になるには3つの方法があります。
② 高校卒業後、①以外の大学に進学後、他大学へ編入したり通信教育課程などで必要な単位を取得する
③ 保健師の資格をもっていて、かつ特定の単位を履修している人が各自治体に申請する
「保健室の先生」として働きたいと強く願っているのであれば①の養護教諭養成課程のある大学に入ることが一番の近道になります。
(養護教諭の免許資格を取得することのできる大学)
「保健室の先生」(養護教諭)を目指したいと思った人へーまとめー
ここまで様々なことをみてきました。
保健室の先生ってこんなに仕事があったのか!と驚いた人もいるでしょう。
養護教諭は、学校の中で唯一生徒の評価をしません。(担任であれば成績や授業態度などで通知表の評価をしますね)
それもあって、生徒との距離がとても近いです。
みんな気軽に保健室に話しに来てくれます。
責任はありますが、とてもやりがいのある楽しい仕事です。
ぜひみなさんの夢の一つに入れてもらいたいです。
もし、養護教諭になりたい!と思っている人がいるなら養護教諭養成課程のある大学に入ることが一番の近道です。
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